ありきたりの工場なんてありません
「他所にはない、自分の工場の特徴やユニークさをアピールしなさ
と言ったら、大抵の社長はこう答えます。
「うちには特徴なんてありませんよ。設備も、製品もどこにでもあ
ありきたりのものだし。注文をもらうためには、値段しかありませ
本当にそうなのでしょうか。
この工場の顔料配合工程では、色替の時、タンクの中を「ここまで
なくても」と思うほど、徹底的に拭き上げている。
配管の掃除も無色のペレットを流して、次に濃い色がこようが、薄
こようが前の色が混入しないように、必要以上とも思われる徹底し
を行っていました。
おまけに、段取替え時間を短縮するために、作業も十分合理化され
「この清掃状態をアピールしましょう。お客はきっと感動してくれ
と言ったら、
「この程度のことは、どこでもやってますよ」という返事。
自分たちは「当たり前」と思っているかもしれないけれど、お客は
思っていない
。色の混入を防ぐための苦労は、お客は知らないのです。
工場見学は会社アピールの好機会
顔料配合工程の色替え作業をホームページに掲載する。工程の近く
を置いて、色替え作業の手順を写真入りで掲示する。
「わが社はここまで品質管理に徹底している」という姿を、お客に
印象付けるのです。
遠慮することはないのです。お客が今まで知らなかったことを認識
うのに遠慮は不要です。
「品質」は、お客の最大の関心事項です。工場見学に来られたお客
「この会社なら大丈夫」
「ここなら安心して仕事を頼める」
と認識してもらうために、お客の感動を引き起こす要因を、洗い出
アピールしてください。
工場は知恵とノウハウの宝庫
工場の作業や設備は、これまで培ってきた知恵とノウハウの産物で
昨日今日生まれたての工場では考え付かない様々の改善がなされた
が今の工場なのです。
たとえそれが、技術的なアプローチのなされた改善でなくとも、日
の中で発見された問題点をツブシテきた成果なのです。それが徐々
った変化であるため、誰も気づいていないだけなのです。
今一度工場の中を見てみてください。何気なく見ていたら見過ごし
うような作業や設備の中に、あなたの会社の「強み」が隠れている
今回のキーワード : 強みを見つけて、強みをアピール