京都のある工場が歩留向上のために設備を導入するという。価格は200万円とのこと。

「ロス分析はどうなってますか? その機械でどんなロスがどれだけ減るのですか?」
と聞いても、ロスの内容も分析されていない。
よくよく聞いてみたら、200万円の設備を導入する、ではなく、もうすでに導入されているとのこと。

「導入して使ったのなら、効果が分かるでしょう。どうだったんですか?」
「いや、効果が思わしくないので今は使っていません」

200万円もする設備だったら、おそらく課長決済ではないだろう。
社長まではいかないとしても、おそらく工場長決済ではないのか。
200万円も投資して、効果確認も十分しないで放置している。
金のなる木が生い茂っているわけでもあるまいに、マネジメントがあまりにもずさんすぎる。

「早速、設備導入の手順を作ります」

設備導入はあくまで「手段」。
最初から設備導入を考えるのでなしに、歩留を上げるという目標を達成するための手段を複数摘出して、費用対効果の高い方法をとればいい。
早いこと工場マネジメントをグレードアップしないと、この先とんでもないことになりそうです。